往診(訪問はりきゅう)後縦靱帯骨化症 83歳男性①
9月の中旬、杖をついてよたよたと歩いてくるおじいちゃんが鍼灸院に来られました。
やっとのことで待合室に座ることが出来ました。
「最近、足のむくみがきつくてなぁ。」
「お~!○○さん!」
以前来られていた患者さんでした。
カルテを探してみるとちょうど10年前に来院されていました。
当時、頸椎の後縦靱帯骨化症と左膝の痛み、坐骨神経痛で6回ほど治療をしていました。
「ここで治療うけたときにすごく良かった。どこそこ行って色んな治療をしてきたのだけど、ようならんごた。ちょうどうちん家内も膝の痛みがあって加藤さんに通っていてあれ以来、家内は全く痛みが出ていない。わたしの膝も一発でようなった。」
「え~そうですか!」
「ここ1年くらい前から頸の後縦靱帯骨化症の影響でか足のむくみ、手のしびれと腕の痛みがきつくなっている。きつくなってから色々したのだけどどうも痛みが変わらない。その時にうちんのが(奥様)加藤さんを思い出してまた診てもらったら?と勧めてきてな。もうずっとこのままかと諦めていたのだけどな。」
治療室へ移り、院長が望診を始めました。
腰と頸に治療点を取り、うつ伏せで治療をしていきました。
腰と頸にお灸をして、頭に灸頭鍼をしていきました。
強くむくんでいた足の腫れが引いていました。
「お~!むくみ引きましたね。足にしわが出てきていますよ。」
「そうか。続けないかんね。」
杖なしでは歩いて外出できない状態であり、やっとかっとたどり着く状態でしたので、往診(訪問はりきゅう)治療を希望されました。
鮫島 佑梨子