夜泣きがひどく三日間寝れない1歳4カ月の男の子
こんにちは!鮫島です。
【こどもに人気の小児はり・きゅうの話】
一歳4カ月の男の子が鍼灸院に来ています。
「ここ3日間くらい夜泣きがひどくて寝れない日が続いています。」
お父さんとお母さんに連れられてきた男の子は今にも泣き出しそうな顔をして入ってきました。
疳の虫が強く、外へ出ても自分の思うようにならないと激しく泣き出すから周りを気にしてどこにも連れていけないとお母さんがおっしゃっていました。
「良くなれば何でもいいです。」とお母さんも精神的に参っているような様子でした。
鍼灸院に入るとお母さんに抱かれたまま泣くことをやめず、泣き続けているので治療どころではないような状態でした。
休む暇なくずっと声を出して泣き続けているので本人が一番きつそうでしたが、治療中に背中を出して腰の反応をさすっていると少し泣き止んだので気持ちが良いのかなと感じる瞬間が何度かありました。
すると院長がこんな話をしていました。
これは同じ治療をしている宮崎の先生のところでの話ですが、以前一歳半で「発達障害」と診断された子が鍼灸院にきていたそうです。
その子は一歳半を過ぎているのに声も出なく、泣きやむことが全くなかったそうです。
何回か治療をしていました。
そしてある日、県病院の看護師さんと一緒に鍼灸院に来た時のことです。
子どもは腰に反応があることが多いそうですがその子はその日背中に反応があったそうで、反応のある背中に心地よいあぶり灸をしようと背中にお灸を近づけていき30秒位経ちました。すると、今までずっと泣き続けていた子が“ピタッ”と泣き止み、そのまま寝てしまいました。
その光景を見ていた看護師さんと周りにいた人たち全員が驚いていたそうです。
半年経った頃、その子は発達障害という診断名もなくなり、普通の子になったそうです。
「発達障害と診断されていても身体に反応を出すことでこちらに何かメッセージを送っていることがあるんでしょうね」という症例報告がありました。
今回の男の子は、反応のある腰と頭にあたたかい温灸器を当て、その日の治療が終わりました。
そして、三日後に再び来院されました。
その日、お母さんから「だいぶよくなっています。寝つきが良くなりました。でもまだキーっとなることがあります」と治療後の様子を伺いました。
お母さんの話を聞く限りでは、明らかに良くなっている兆しがあり、初めて鍼灸院に入ってきた時の不安そうな顔が少し和らいでいるように見え、これから良くなるかもしれないという希望を覗かせてくれました。
その後の治療経過を次回報告します。