【膵臓からくる“膝の痛み”③】

こんにちは!鮫島です。

 

以前、「膝痛②」で紹介させていただいた53歳女性の方です。

 

5月中旬から膝痛のために週2回の鍼灸治療を三週続け、その後膝の調子が良かったそうですが、約二週間治療をお休みして、「膝の調子がまた悪くなりました.」と言われ再び当院へ来院されました。

 

来院された時、「20日後に初孫のお宮参りがあるから歩けるようになってそれまでに間に合わせたい.

」というご本人の思いを聞きました。

                                     

治療前、膝の状態をみると左膝が少し腫れていました。

 

腫れている左膝ではなく、右膝にお灸をすると患者さんが不思議そうに院長に聞きました。

「痛い方の左膝ではなくて、右膝にお灸をするんですね?」

「そうです。Fさんは“胃”の裏、膵臓あたりに気のつまりがあるのでそこの流れを良くする治療をしていきます。それには右足の甲や親指、右膝この辺りに治療をしていくと膵臓の流れがよくなり左膝も良くなってくると身体がいっています。」

 

お灸が終わると、腫れていた左膝の腫れが引いており、

「ほら、腫れが引いていますよ。」と院長が左膝を触っていると

「本当ですね。」と言われて、そのまま仰向けで寝た状態のまま膝を動かしてもらうと「楽になっている。」と驚いた表情でおっしゃっておりました。

 

「そうしたら家でもこの赤い印のついたところにせんねん灸をしたらいいんですね?」

「そうです。家でもして下さい。お宮参りに間に合うかも?」

 

それから週に一回の鍼灸治療と自宅でのお灸を続けてもらいました。

 

熱心に家でのお灸を続ける姿勢から本人の「歩けるようになってお宮参りにいきたい」という思いが伝わってきていたので少しでも早く良くなることを祈っていました。

 

治療と家でのお灸を続けていくうちに本人も良くなる手応えをもっているようでした。

 

「不思議ですよね~。痛い方の左膝ではなくて赤い印のついた右膝にお灸をすると楽になるんですから。おかげで、こわばりがとれて長く歩けるようになりました。」

とお宮参りの日が近づくとともに膝の状態もいい方へ向っていました。

 

そして、治療開始から約20日後に「無事お宮参りに行けました。」という報告がありました。

 

おばあちゃんが元気に歩いて正座できるのに自分ができないと格好悪いと気にされていましたが、全てうまくいったようでした。

 

目標であった「お宮参り」に無事行けて本当に良かったです。

 

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筆者

加藤淳鍼灸院院長:加藤 淳 加藤淳鍼灸院 院長 加藤 淳

プロフィール

1974年生まれ。
明治国際鍼灸大学卒業後、鹿児島にて有川医院院長故有川貞清氏に師事。
鍼灸の起源を追求すべく、「始原東洋医学会」を開催する。
鹿児島や関西にて勉強会を開催し講師を務める。
執筆書籍に「経絡図譜」「新しい鍼灸診療」等がある。