肘の手術後 鍼灸治療②【リハビリで伸びなかった肘が伸びました!】
こんにちは!鮫島です。
【肘の手術後 鍼灸治療①】のその後です。
術後2カ月後から、柔道部の女の子の鍼灸治療が始まりました。
「昨日、病院の診察に行ったら、肘の回復が遅く、もしかしたら靱帯が伸びているか、切れているかも知れないから、MRIを撮ったほうが良いといわれました。」
「リハビリにずっと通っているのになんでなんだろうか?」
「手術して良かったんでしょうか?」
「もし靱帯が切れていたら、再腱手術といわれて…。」
彼女はショックを隠し切れず、悶々とした思いを言葉にしていました。
不安と後悔から彼女の表情はくもっていました。
院長が治療を始めました。
「肘に炎症の反応がでている、何かしたの?」
「何もしてないです。リハビリにずっと通っても回復していないから今週は休みました。」
「そうか。ではまず、熱をとらないといけないから熱をとるハリをしていきます。」
治療後―。
伸びなかった肘がスーッと伸び始めました。
「え~、凄い。軽い。」
と何度も肘を曲げ伸ばし、確認していました。
そして院長は彼女に肘が良くなる体操法を教えていました。
肩甲骨に意識を向け、肩甲骨から遠くのものを取りにいくような動きです。
「あなたの身体をみていると、肘より肩から治そうとしている。肩をこんな風に動かして私と同じ動きをしてね」と院長が話し、続けて
「どう?肘を動かしてみて」
女の子は院長の動く真似をして、自分の肘を触りながら「かる~い」と驚いていました。
「この動きは毎日してね。これがあなたのリハビリになる」
あと、「腰を左にねじる動作が気持ち良いからコレもしてね。」
「この体操は下半身の筋トレにみえるけど、それだけでなくあなたの肘を治す。また、身体の軸が整うから身体のキレがでる。」
と話しながら、院長考案の体操(軸トレ)を処方していました。
その時の女の子は、来た時よりも姿勢が変わって、何か心の曇りが晴れたようで、イキイキした表情をしていました。
翌週、
患者「先週の治療から、肘が伸びるようになりました。」
院長「良かったね。MRIの結果はどうだった?」
患者「“靱帯は綺麗だね”と先生からいわれました。」
治療に来られない間は、自宅でのお灸、院長考案の軸トレを続け、肘を治すことに専念し、
週に一度のペースで治療に通うようになりました。
今回の怪我の為、目標にしていた夏の試合には出場することができませんでしたが、秋に控えている新人戦に向かって彼女の気持ちはスタートしていました。