【心臓からくる“膝の痛み”①】
こんにちは!鮫島です。
今回は「膝の痛み」の症例を報告します。
「膝の痛み」を抱えている人は多いですよね。当院にも“膝の痛み”で来院される方が多くいます。
私自身も高校の時に柔道で右膝を痛め、夜中うずいて眠れず、歩くことさえ困難な時期があったため、「膝の痛み」は経験しました。
怪我をする前まで柔道ができる身体があることは当たり前に思っていましたが、「膝の痛み」を経験して2本の足で痛み無く歩けることの有り難さを知りました。
今回紹介する方も「膝の痛み」で来院されました。
67歳女性の方は3ヶ月位前から「左膝の痛み」があり、整形外科を受診し、近所の整骨院に通っていたそうですが、どんどん悪くなる一方でついには立つこと、歩くこと、座ることまでもが困難になってきたため、知り合いの紹介により当院へ来られました。
はじめて来院されたとき、鍼灸院のベッドにいくまでも壁を支えにして何かに掴まりながら歩くようにしてようやくベッドにたどり着くというような歩行の状態でした。
また、屈伸をしてもらうとそのまま屈伸することはできず、両手で近くにあったベッドを支えにしながらゆっくりと屈伸しますが、膝はほとんど曲げることができませんでした。
治療をはじめると、院長が「膝の痛みは“心臓”からきている」と言っていました。
うつ伏せになってもらい、左膝裏の腫れがあまりにも強く、少し触っただけでも「痛いです」と言っていました。
踵をお尻の方へ近づけるようにゆっくり膝を曲げようとすると軽く浮かす程度で痛みが出て、10°位曲げるとロックがかかり膝は全く曲がりませんでした。
しかし、“心臓”を挟むように背中の反応点にハリとお灸で治療をはじめると、左膝の腫れが引き、院長が治療前と同じように両方の膝裏を触ると、
「あれ、腫れが引いていますね。痛みはどうですか?」
「痛くないです。」
と言っていました。
院長が「曲がりますか?」と声をかけながら左膝を治療前と同じように踵をお尻の方へ近づけると曲がらなかった左膝が90°近く曲がるようになっていました
膝の周りに“はり・きゅう”をするのではなく背中の心臓近くに“はり・きゅう”をすることで症状の改善があったことにとても驚きました。
再び治療前と同じように立ったまま屈伸をしてもらうと、ベッドを支えにしながら治療前よりも屈伸の動きがスムーズになっておりました。
さらに歩き方が明らかに変わっていて、壁やベッドを支えにしながら歩いていた治療前とは違い、治療後は何の支えがなくてもひとりで歩けるようになっていました。
「あ、歩けてる!」「えー、凄い!」
と歩くぎこちなさは残っているものの、ひとりで歩くことができていることに驚きました。
本人からも“いい笑顔”が見られて嬉しく思いました。
今でも週に1度の治療を続けておられます。
初めて来院された時からすると、支えなく歩くことができており、さらに歩くスピードも速くなっています。
次回は“膵臓”からくる“膝痛”の症例を載せたいと思います。