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加藤淳鍼灸院
鹿児島市東谷山1-36-1 フリーダイヤル:0120-706-219(鹿児島市外からは携帯・PHSでかけることができます。)

当院での鍼灸は“気の調節”です。 全身の気の流れを良くしていくと、気づかなかった 体の変化に気がつきます。

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筆者

加藤淳鍼灸院院長:加藤 淳 加藤淳鍼灸院 院長 加藤 淳

プロフィール

1974年生まれ。
明治国際鍼灸大学卒業後、鹿児島にて有川医院院長故有川貞清氏に師事。
鍼灸の起源を追求すべく、「始原東洋医学会」を開催する。
鹿児島や関西にて勉強会を開催し講師を務める。
執筆書籍に「経絡図譜」「新しい鍼灸診療」等がある。

顔面神経麻痺の完全麻痺から味覚が元通りに戻りました。

こんにちは!鮫島です。

 

顔面神経麻痺の34歳男性の方が来院されました。

 

脳外科で「ベル麻痺の完全麻痺」と診断をうけ、鍼灸院に来られたのは麻痺が起きてから4日後でした。

 

来られた当初、右半分の顔面麻痺に加えて味覚を完全に失ってしまい、その方が料理人でしたので今後のことも含めて本人もご家族も不安そうにしていました。

 

治療前、麻痺がどのくらいの程度か顔面麻痺評価法(柳原法)で簡単に検査をしました。

項目にある10種類の表情をしてもらいました。

安静時非対称・額のシワ寄せ・軽い閉目・強い閉目・片目つむり・鼻翼を動かす・頬をふくらます・イーと歯をみせる・口笛を吹く・口をへの字にまげる

評価は全て0点で完全麻痺でした。

 

院長が「今の身体を診ると一週間くらいは続けてはりきゅうをしたほうがいい。麻痺や突発性難聴など我々がみる見方で熱の所見が感じられます。その時は予後を考えると最初の一週間は詰めて治療をした方がいいですよ。」と言っていました。しかし、ご本人の仕事の都合でどうしても休みが取れず、お休みだったその日の夕方にもう一度はりきゅうをして、次の日は仕事が始まる前、早朝に来てもらい、二日間で計三回のはりきゅうをしました。

 

治療をした後、本人は「頭がスッキリする」ということをおっしゃっていました。

 

「とにかく炎症の熱をとらないといけないからもし治療に来れないんだったら、頭のこの場所を(指で触りながら)保冷剤や氷で冷やすようにして下さい。」

とご自宅でもできることをしてもらうように院長が伝えていました。

 

そして一週間後、再び来院されました。

一週間、治療期間が空いてしまった不安があり、どうなっているか、ドキドキして待っていました。

すると、本人が「舌半分の味覚が戻ってきました」と嬉しそうに話し、

「おー本当ですか?いいですね。」と院長がめちゃくちゃ嬉しそうに答えると、

続けて本人は「10日前に医師に今から一週間するとどんどん悪くなるから金曜日、土曜日頃はまだ悪くなりますよ。と言われていたので金曜日頃から悪くなっていかないとおかしいはずなのに金曜日頃から良くなっているんですよ。絶対にはりが効いていると思うんですよね。」と言われていました。

さらに眼を瞑ってもらうと一週間前にはなかった“しわ”がでていました。

一週間前とは明らかに表情が変化していました。

 

鍼灸院に初めて来られた時は徐々に悪くなっている状態であったベル麻痺の完全麻痺だったので、最低、一週間は毎日のように治療しないと難しいのではないか?と院長と話していました。

しかし、二日間の治療で一週間前は完全に失われていた味覚が今回半分戻り、表情も変わる程回復していることを目の当たりにして正直ビックリしました。

          

その日は患者さんにとって一週間のうちの貴重な休みの日でしたので、夕方にもう一度鍼灸院にきてもらい、計二回のはりきゅうをしました。

 

そして二日後に再び来院された時、

「味覚が完全に戻りました。一昨日の二回の治療がききました。」と嬉しい報告がありました。

さらに眼を閉じてもらうと左右差がほとんどないくらいに回復していました。

顔面神経麻痺の検査結果にも変化が出ていました。

治療を始める前は0点の「完全麻痺」でしたが、24点まで上がり「中程度麻痺」まで回復されました。

 

料理人という味覚が一番重要視される職業の方でしたので、味覚が戻ることを一番気にされていました。忙しい中でも空いている時間を見つけ治療に励んだおかげで、治療を始める前まではゼロだった味覚が完全に戻り、顔面運動にかなりの左右差があった表情もあまり変わらないくらい改善され喜ばれていました。

 

【院長コメント】

最初一週間続けて治療ができたら2~3週間で完全回復していたと思いますが、二日間の治療で一週間後味覚が半分戻り、翌週一回治療した二日後味覚が完全回復したことに驚きました。料理人の命である味覚が早期に完全回復しましたので、はり・灸治療をして良かったな~と思いました。

ベル麻痺、突発性難聴など熱(始原東洋医学として)の所見がある場合、治療を1週間以内に開始し1~2週間治療を続けていければ完全回復できるのではないか?と感じています。

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