逆子回りました 30 32週37歳
37歳女性の方が、逆子で治療に来られました。
患者さんは2人目のお子さんが逆子になり、お話を聞くと、1人目のお子さんも逆子だったそうです。しかし、その時は自力で逆子体操をして治りました。
今回も逆子体操を試みるもののなかなか回らず、32週になった頃、鍼灸院を訪れました。
初めての鍼灸治療に少し不安そうにされていましたが、治療を重ねていくうちにゆったりとリラックスして治療を受けられていました。
今回の方は両足ともに少し冷えていて、お話を聞くと年中足先の冷えを感じていました。ご自宅でも足湯をしてもらい、できるだけ足を冷やさないよう温かく保つことをお願いしました。上のお子さんがいると、なかなか難しいところですが、空いた時間だけでも足湯の時間を作ってもらいました。
その週、「お腹を蹴る位置は変わったけど、回った感じはないです。」と言われていました。
前回よりも足が温まっていたので身体としては良い方に向かっていました。
頭にハリ(灸頭鍼)をして、お腹を棒灸でじんわり温めていくと赤ちゃんは元気良く動いていました。ボコボコっとお腹を蹴るたびにお母さんも笑っていました。
その後の検診で回っていないことがわかり、「この位置が落ち着くのかなぁ。」と話しながらも、週に一回の治療を5回、一か月続けられました。
「治療を受けてからか、赤ちゃんが良く動きます。」と言われていました。
36週に入って、「明日また検診があるんです。それから、二週間後に手術が決まったので、今日が最後の治療になりそうです。」と最後の最後まで治療に来てくれました。
逆子が治っても治らなくても、母子ともに健康で無事であることを願っていました。
そう思っていた矢先に37週に入った頃、お電話がありました。
「今日の検診で逆子治っていました。どうしても知らせたくてお電話しました。ありがとうございました。だから、手術はキャンセルになりました。」
「お~良かったです。出産まで、できるだけ足湯は続けて下さいね。お腹のお子さんも喜ぶと思いますよ。」
「はい。足湯、続けていますよ。」
はにかみながらニコニコしているような感じで話してくれました。
出産ギリギリでしたが、逆子が治って良かったです。
最後まで諦めずに治療に通われていたので、本当に嬉しく思いました。
母子ともに健康で元気な赤ちゃんが産まれることを心から祈っております。
鮫島 佑梨子