患者さまの声を見る

加藤淳鍼灸院
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当院での鍼灸は“気の調節”です。 全身の気の流れを良くしていくと、気づかなかった 体の変化に気がつきます。

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訪問鍼灸 76歳 女性 パーキンソン

こんにちは、山田です。ブログも2回目の記事を書かせていただくことになりました。
前回も紹介させてもらいましたが、私は歩行困難な方の訪問による鍼灸治療を何人か担当しているため、鍼灸院に居ないことが多いです。
今回も私が往診している患者様について紹介をします。
今回は重いパーキンソン病を患われている患者様です。現実的なお話が多いですが、ぜひ見て下さい。

今年の夏の某日、私が往診で出ているときのことでした。後に往診をする事になる患者様の家族の方が来院されて、家族の方は患者様の相談を院長にし、まずは無料の訪問治療体験をしてから、必要な書類や手続きがそろい次第、鍼灸による訪問の治療を開始することが決まりました。無料体験の当日は、患者様がいらっしゃる施設に家族の方と一緒に、私と院長でいきました。以前、私はパーキンソン病の患者様を2人見させてもらいましたが、その2人の患者様の経験から、どうにか立つことや移動ができるくらいの方なのかなと勝手に想像をしていました。
施設に入り、いざ対面の時です(私は人見知りもあるので少しどきどきしていました)。施設のスタッフの方が患者様を車椅子でつれて来られました。
患者様は、私達が挨拶をするとかすかに聞こえるか聞こえないかの小さな声で「こんにちは・・・」と言われました。このとき、どうみても重度のパーキンソン病だと思いました。それは何故か?パーキンソン病で声が小さい症状が見られると専門書で紹介されていますが、実際に病気の影響で声が小さい方とお会いしたことが無かったことからそのかぼそい声は衝撃的な声でした。
重度だと思ったのは声だけではありません。自ら歩行することが出来ず、食事からトイレから全て施設のスタッフの方に介助してもらわないといけない状態でした。顔も暗く無表情で(仮面様顔貌)小さな声で話すのもきつく一苦労といった状況です。患者様は息苦しいとも言われていました。さらに両方の上肢の筋肉の固縮、安静時振戦はしっかり確認ができました。腰や下肢も痛いとのこと。
正直、かなり厳しい状況で役に立てるのだろうかと不安がよぎりました。ですが、状況は厳しい中にあることはご家族にも伝え、何か1つでも変化があればということでその日は反応が出ているところを探して、頭に針をあてて、四肢への軽擦をしました。施設の設備上、煙が出るといけないので当てる針(刺さない針)を中心とした治療がメインになりました。後で聞いてわかったことですが、施設の看護師さんによると鍼灸治療を開始する約2月前くらいから急激にパーキンソン病が進行して、全てを介助しないといけないようになったとの事でした。それまではご自身でも食事は取れていたとのこと。進行が急激に進んでいるのがわかります。

日も経ち、訪問治療に行くようになりました。患者様は先程の状態ですので、あまり会話はありません。ですが挨拶をすると返してくれますし、台風がきてますね~などのお話をすると二言三言いっていただけます。
病気の影響や会ってる回数も少なく信頼関係も出来ていませんから、会話がないのはどの視点から見ても当たり前のことです。私が患者様の立場だったらあまりしゃべりたくないと思います。
また、患者様が何か言われたときは、声が小さいので何といわれたか分からないことが多く、聞き返すと患者様は同じ事を言うのがおっくうになり会話が終わることもしばしばありました。
でもそれは私の責任です。耳を近づけて話すなり、常にアンテナを張り巡らすなり工夫しなければならないことがありました。それは本当に申し訳ないと思います。
それで治療ですが、頭に針をあててそれから右上肢→右下肢→左下肢→左上肢という順番で軽擦(気の流れに沿って軽く擦る方法)を丹念にしていきました。時々からだをゆらしたり手や腰、足に針を当てたりとしていました。
私が治療後に「治療は気持ちがよかったですか?」と聞くと「・・・はい。」と小さく一言。最初の期間はそういった事の繰り返しでした。
・・・これで、本当にいいのだろうか?そんな思いが私の中をかけめぐっていました。でも自分で出来ることはしているし、患者さまの体の状態から見ても大き
な変化は見られそうな状況でもない、出来ることをするしかない・・・それしかないよなと思いました。(当たり前やろが!!とつっこまれそうですが・・)

そんなある日、いつものように訪問治療に行き、いつものようにしていたら患者様から「あんたが治療すると、その日は痛みが取れるのよねー。」と・・・。
「・・・!? え!!そうだったんですか!?」と思わず叫んでしまいました。患者様の声はいつもより大きい声で私の耳に入ってきました。忘れられない一言です。
良かった役にたってたんだ・・・と、ほっとしたのを覚えています。パーキンソンの症状の変化はないものの、腰下肢の痛みが治療した直後はなくなるとのことでした。最近では、治療後は「あ~、痛みが無くなったぁ」と言われました。しかも大きい声でした。本当にうれしかったです。

しかし、痛みは日が経つとまた元に戻ります。ですが、今まで治療を続けていったことで、その日だけでも痛みの軽減が見られているのは生活の質を上げる重要な因子になります。
それからは、患者様と会うと笑顔で話しかけてくれる機会が増えてきました。こういったところもうれしいですし、助けられます。また、話をするときの声が少し大きくなり声が聞き取りやすいときも出てきました。
こういった小さなことを積み重ねていけばまた何か変化が現れてくれるのではと思います。

この患者様はもちろん、病気は現在も進行しています。パーキンソン病は進行性の病気であり、厳しい状況なのは間違いないです。日によっても体調の変化に波があります。ですが、時々声が少し大きく聞き取りやすくなり、痛みの軽減がその日にみられるといったことが出てきました。
こういった事は、生活の質が向上していると確実に思います。こういったことを繰り返しながら、病気と上手く付き合っていき、より良い生活を送れるようサポートをしていきたいと思います。
治療を続けていくことの大切さ、気を抜かずに工夫をすることなど学ぶことが本当にありました。

これからも鍼灸師として出来ることをしていこうと思います。
患者様もいろいろな病気を持っており、経過も様々です。これからもそういった方を紹介できればと思います。

 

在宅での訪問訪問鍼灸をご希望の方ご連絡下さい。

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